COLUMN
家づくりコラム
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国の補助金を活用できることで注目されている『GX志向型住宅』ですが、
一方で、「結局いくらもらえるの?」「どんな条件を満たせば対象になるの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
また、2026年度は新たな補助制度「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)」が実施され、静岡県東部で家づくりを検討している方は、国の補助金に加えて自治体の住宅支援制度も確認しておくことが大切です。
この記事では、GX志向型住宅の補助金額の目安から対象条件、2026年度の制度内容、また、静岡県東部で活用できる自治体の住宅支援制度について、わかりやすく解説していきます。
GX志向型住宅の補助金額は、1戸あたり110万円または125万円が補助されます。
2026年度の補助金制度「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)」では、
GX志向型住宅を新築(注文住宅・分譲住宅・賃貸住宅)で建てる場合、地域区分に応じていずれかの補助金が交付されます。
| 地域区分 | 補助金額 |
| 1~4地域 | 125万円 / 戸 |
| 5~8地域 | 110万円 / 戸 |
なお、補助金を受けるためには、単に高性能な住宅を建てるだけではなく、GX志向型住宅として定められた要件を満たす必要があります。
静岡県は全市町村が地域区分5~7地域に該当するため、静岡県東部で家づくりを検討している方も、条件を満たせばGX志向型住宅の補助金110万円の対象となります。
GX志向型住宅の具体的な要件については後ほど、詳しく解説します。
長期優良住宅やZEH水準住宅では、子育て世帯※1、若者夫婦世帯※2のように対象となる世帯に条件が設けられていますが、GX志向型住宅の補助金は、子育て世帯や若者夫婦世帯に限らず、すべての世帯が対象になります。
世帯構成による条件がない分、住宅に求められる性能、クリアしなければならない要件のレベルが高いのが特徴です。
※1 申請時点において、子を有する世帯。
※子とは、令和7年4月1日時点で18歳未満(すなわち、平成19(2007)年4月2日以降出生)とする。
ただし、令和8年3月末までに工事着手する場合においては、令和6年4月1日時点で18歳未満(すなわち、平成18(2006)年4月2日以降出生)とする。
※2 申請時点において、夫婦であり、いずれかが若者である世帯。
※若者とは、令和7年4月1日時点で39歳以下(すなわち、昭和60(1985)年4月2日以降出生)とする。
ただし、令和8年3月末までに工事着手する場合においては、令和6年4月1日時点で39歳以下(すなわち、昭和59(1984)年4月2日以降出生)とする。
※参考・出典:みらいエコ住宅2026事業 公式サイト「事業概要」:https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/about/
| 対象住宅 | GX志向型住宅 ※新築(注文住宅・分譲住宅・賃貸住宅) ※床面積(住戸の床面積は50㎡以上240㎡以下とする。) |
| 対象世帯 | すべての世帯 |
| 補助額 | 125万円 / 戸(1~4地域) |
| 110万円 / 戸(5~8地域) |
すべての世帯が対象になるGX志向型住宅ですが、補助金を受けるためには、国が定める住宅性能等の基準を満たす必要があります。
ここからは、GX志向型住宅の認定要件や2026年度の制度の内容、申請から交付までの流れについて見ていきましょう。
GX志向型住宅は、高い断熱性能によって冷暖房によるエネルギー消費を抑えたうえで、省エネ設備や再生可能エネルギーを活用し、住宅全体のエネルギー消費量を削減することが求められます。
以下の3つの住宅性能が必須要件になります。
| ①断熱性能 | 断熱等性能等級6以上 |
| ②一次エネルギー消費量の削減率 | 【再エネを除く場合】 35%以上(一次エネルギー消費量等級8) |
| 【再エネを含む場合】 原則100%以上 |
|
| ③高度エネルギーマネジメント | HEMSの設置等 |
②再生可能エネルギーを含めた一次エネルギー消費量の削減率100%を満たすためには、原則として太陽光発電などの再生可能エネルギー設備の導入が必要です。
また、③HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の導入も要件のひとつになります。
HEMSとは、家庭内の電気使用量や太陽光発電による発電量などを「見える化」し、エネルギーを効率的に管理するためのシステムで、使用状況を把握しやすいため、省エネにも役立てることができます。
補助金制度は、年度ごとに名称や内容が変更されており、
2025年度「子育てグリーン住宅支援事業」の後継制度として、2026年度は「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)」が実施されています。
2025年度同様に、GX志向型住宅は子育て世帯や若者夫婦世帯に限らず、すべての世帯が対象となります。
ただし、2025年度は一律160万円 / 戸だった補助額が、2026年度は地域区分の追加、最大125万円 / 戸になるという大きな変更点もあります。
| 交付申請期間 | 第1期(3/31~5/12) | 第2期(5/13~12/31※1) |
| GX志向型住宅予算 (合計:750億円) |
上限額:200億円 | 上限額:550億円 |
| 受付対象の申請タイプ | 注文 | 注文、分譲、賃貸 |
※1 第Ⅱ期の受付終了時期について
注文住宅の新築(ZEH水準住宅を除く)、新築分譲住宅の購入、賃貸住宅の新築
交付申請:遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)
交付申請の予約:遅くとも2026年11月16日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)
※参考・出典:みらいエコ住宅2026事業 公式サイト「【新築】第Ⅱ期の交付申請(予約含む)の受付開始について」:https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/news/2026032602.html

GX志向型住宅の補助金申請は、建築主が自ら申請を行うことはできません。
交付申請等の手続きや建築主への補助金の還元は、予め「みらいエコ住宅事業者」に登録されている建築事業者が行います。一般的な流れは以下の通りです。
| 手続き | 詳細 |
| ①問い合わせ | ・建築主が登録事業者に問い合わせ ・プラン検討、建築確認 |
| ②契約 | ・工事請負契約の締結 ・共同事業実施規約の締結 |
| ③交付申請の予約(任意) | ・建築事業者が事務局に交付申請の予約 ・GX志向型住宅の場合 遅くとも2026年11月16日まで (予算上限に達した場合は当該時点まで) |
| ④基礎工事着手&交付申請 | ・基礎工事への着手(2025年11月28日以降) ・交付申請(基礎工事完了後) ・GX志向型住宅の場合 遅くとも2026年12月31日まで (予算上限に達した場合は当該時点まで) |
| ⑤交付決定 | ・事務局から登録事業者へ交付決定通知 ・建築主へ交付決定のお知らせ ・交付決定後一定以上の出来高の工事完了/報告(2027年1月31日まで) |
| ⑥補助金額の確定 | ・登録事業者から事務局へ実績報告(兼、請求) ★補助金額確定後 ・事務局から登録事業者へ交付額確定通知 ・建築主へ補助金額確定のお知らせ |
| ⑦補助金額の交付(2027年3月末頃) | ・事務局から登録事業者へ補助金を交付 ・登録事業者から建築主へ補助金を還元 (最終支払いの一部に充当するなど契約による) |
| ⑧完了報告 | ・登録事業者が事務局へ完了報告(建物の規模に応じた完了報告期限まで)を行い、事務局が補助事業の終了を確認 |
※参考・出典:みらいエコ住宅2026事業 公式サイト「新築住宅の申請」:https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/new-house/application.html
GX志向型住宅の補助金制度について、特によくある誤解や疑問をQ&A形式でまとめました。
A.同じではありません。
GX志向型住宅、長期優良住宅、ZEH水準住宅は、いずれも省エネ性能を意識した住宅ですが、補助金額の内容や対象条件などはそれぞれ異なります。
| GX志向型住宅 | 長期優良住宅 | ZEH水準住宅 | |
| 対象世帯 | すべての世帯 | 子育て世帯または若者夫婦世帯 | 子育て世帯または若者夫婦世帯 |
| 補助金額 ()は1~4地域 |
110万円 / 戸(125万円 / 戸) | 75万円 / 戸(80万円 / 戸) | 35万円 / 戸(40万円 / 戸) |
| 古家の除去を行う場合※1 | 95万円 / 戸(100万円 / 戸) | 55万円 / 戸(60万円 / 戸) |
※1 住宅の新築にあわせ、建替前に居住していた住宅など建築主(その親族を含む)が所有する住宅を除却する場合。
※参考・出典:みらいエコ住宅2026事業 公式サイト「事業概要」:https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/about/
A.一般的な住宅では、実質的に太陽光発電設備が必要です。
GX志向型住宅に求められるのは太陽光発電そのものではなく、
再生可能エネルギーを含めた一次エネルギー消費量削減率が100%以上であることです。
制度上は太陽光発電に限定されているわけではありませんが、一般的な戸建住宅では太陽光発電設備を導入するケースがほとんどで、実質的に太陽光発電設備の設置が前提になると考えてよいでしょう。
なお、都市部狭小地等、多雪地域などでは削減率の要件がないなど、地域特性によって太陽光発電設備の必要がない場合もあります。
A.必ず受けられるとは限りません。
補助金は、定められた期間内に申請手続きを行う必要があります。必要書類の準備や住宅会社との調整が遅れてしまうと、期限内に申請できず、補助金を活用できない場合があります。
補助金の申請手続きは住宅会社が行うため、ご自身で複雑な申請をする必要はありません。GX志向型住宅の補助金を活用したい場合は、対象となるかどうかも含め、できるだけ早い段階で住宅会社へ相談することをおすすめします。
A. 原則として、その年度の受付は終了となります。
GX志向型住宅の補助金は、国が確保した予算の範囲内で実施されます。そのため、予算上限に達した場合は、その年度の新規申請受付は終了となり、原則として追加で補助金を受けることはできません。
実際に、2025年度の「子育てグリーン住宅支援事業」では申請が殺到し、GX志向型住宅の補助金は2025年7月22日に予算上限へ到達したため、予定より早く受付が終了しました。
補助金制度は年度ごとに実施内容や予算額が見直されるため、翌年度も同じ条件で実施されるとは限りません。補助金を活用した家づくりを検討している場合は、最新の制度内容を確認しながら計画を進めることが大切です。
GX志向型住宅は、補助金を活用できる点が大きなメリットですが、一般的な住宅と比べて建築費が高くなる場合があります。
補助金額だけを見るのではなく、建築時の初期費用や、住宅性能による将来的な光熱費の変化、注意点なども含めて総合的に判断することが大切です。
ここでは、GX志向型住宅を建てる前に知っておきたい費用感やデメリットについて解説します。
GX志向型住宅では、高い省エネ性能を実現するために様々な要件をクリアする必要があり、主な建築コスト増加の要因には、以下のようなものが挙げられます。
ただし、実際の追加費用は住宅の大きさや仕様、設備内容によって大きく異なるため、
「GX志向型住宅だから必ず〇万円高くなる」と一概には言えません。
また、GX志向型住宅は補助金の対象となるだけでなく、住宅の省エネ性能が高まることで、冷暖房費など日々の光熱費を抑えられる可能性があります。
GX志向型住宅は、省エネ性能の高い住宅を実現できる一方で、検討する際に確認しておきたいポイントもあります。
補助金によって負担を軽減できる可能性はありますが、
GX志向型住宅の要件をクリアするための設備や仕様によって、初期費用が高くなる場合があります。
予算計画では補助金だけを前提にせず、住宅全体の費用を確認することが大切です。
GX志向型住宅では、土地や立地条件に注意が必要です。
例えば、土砂災害特別警戒区域などの災害リスクが高い区域では、原則補助対象外となってしまいます。また、太陽光発電システムを導入する場合は、屋根の向きや広さ、周辺環境などによって十分な発電量を確保できずGX志向型住宅の要件をクリアできないことも...
一方で、地域や条件によっては緩和措置が設けられている場合もあるため、一律に対象外となるわけではありませんが、土地選びの段階で、住宅会社に確認しておくと安心です。
先ほどご紹介したように、GX志向型住宅の補助金は登録事業者を通じて申請します。そのため、補助金を利用する場合は、依頼する住宅会社が登録事業者であるかを事前に確認しましょう。
せっかくGX志向型住宅の基準を満たす高性能な省エネ住宅を建てても、登録事業者でなければ補助金を受けられないため注意が必要です。

国の補助制度である「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)」では、二重補助を避ける観点から、住宅の取得や、住宅の本体工事の全部または一部を対象とする国の他の補助制度の併用はできません。
ただし、地方公共団体の補助制度であって、当該地方公共団体において「本事業への上乗せ分」を認めることとしている補助制度については併用可能です。
静岡県東部で家づくりを検討している方は、建築予定地の自治体が実施している住宅取得支援制度もあわせて確認しておきましょう。
自治体によって、住宅取得やZEH住宅、省エネ設備などを対象とした住宅関連支援制度の内容は異なります。静岡県東部エリアで利用できる主な制度を以下にまとめました。
| 自治体 | 家づくりに関する省エネ・住宅支援制度 | 主な内容 |
| 沼津市 | 個人向け新築住宅ZEH事業 (重点対策加速化事業補助金) |
ZEH(Nearly ZEH、ZEH Orientedを除く。)性能を有する居住用住宅の新築に55万円 / 戸 |
| 長泉町 | サステナブル住宅支援事業費補助金 | ZEH・ZEH+性能を有する新築の戸建て住宅の建築若しくは購入に30万円 / 戸(ZEH)、40万円 / 戸(ZEH+) |
| 三島市 | スマートハウス設備導入費補助金 | 新築・既築の戸建住宅にスマートハウス設備を設置すると上限4万円 / 既築、上限2万円 / 新築(住宅用太陽光発電システムの場合) ※対象設備により補助金額は変動 |
| 清水町 | 家庭用蓄電池システム設置費補助金 | 新築を含む町内に建設されている住宅で対象の家庭用蓄電池を設置すると一律5万円 |
| 裾野市 | 勤労者住宅建設・教育資金利子補助金制度 | 借入額の一部(上限1,000万円)に対して年0.5%の利子補給 ※静岡労働金庫(労金)の住宅ローン利用者が対象 |
| 御殿場市 | 御殿場市結婚新生活支援事業費補助金 | 夫婦の住宅の購入費、機能の維持や向上を図るための設備費用、引越費用に1世帯当たり最大30万円(夫婦ともに29歳以下の場合、最大60万円) |
※他補助金制度、その対象や要件について利用を検討する際は、各自治体公式サイトで最新の情報をご確認ください。
なお、裾野市では住宅ローンの利子補給制度が中心である一方、沼津市や長泉町ではZEH住宅、三島市や清水町では省エネ設備の導入に対する支援制度が設けられています。
また、御殿場市では新築住宅を対象とした自治体独自の補助制度は限られていますが、移住・定住支援など住宅に関連する制度が実施される場合があります。自治体によって対象となる内容が異なるため、自分の希望する家づくりに合った制度を確認することが大切です。
GX志向型住宅の補助金を活用するには、住宅性能の基準を満たし、決められた条件や申請スケジュールに沿って計画を進めることが大切です。
GX志向型住宅や補助金を活用した家づくりについては、建築予定地や住宅の計画によって利用できる制度や必要な条件が異なります。
「どのような性能や設備が必要になるのか」「自分の建てたい家でGX志向型住宅の基準を満たせるのか」など、具体的な内容を確認したい方は、住宅会社へ相談しながら自分に合った計画を進めていきましょう。
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