COLUMN
家づくりコラム
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家づくりコラム

静岡県東部で家づくりを考えるなら、南海トラフ地震への備えは重要なポイントです。
では、実際に家を建てるときには、どのようなことを確認すればよいのでしょうか。
土地の災害リスクや地盤、建物の耐震等級や構造など、確認しておきたいポイントはさまざまです。
そこで今回は、静岡県東部でこれから家を建てる方に向けて、南海トラフ地震に備えるために確認しておきたいポイントを、土地選びと建物選びのチェックリストとして分かりやすくまとめました。
ハザードマップや液状化など、土地について確認したいことから、耐震等級や構造計算など建物について確認したいことまで、家づくりでチェックしておきたいポイントが分かります。
さらに、地震に「耐える」だけでなく、地震後もできるだけ安心して暮らし続けられる家という視点についても解説します。

南海トラフ地震とは、駿河湾から日向灘沖にかけて延びる「南海トラフ」沿いで、概ね100〜150年間隔で繰り返し発生しているプレート境界型の大規模地震です。※1
南海トラフでは、海側のフィリピン海プレートが年間数cmの速度で動き、陸側のユーラシアプレートの下に沈み込んでいます。その際、プレート同士が接する境界の一部が強く固着した状態になるため、陸側のプレートが引きずり込まれ、徐々にひずみが蓄積します。
このひずみが限界に達すると、プレート境界が大きくずれ動き、跳ね上がることで南海トラフ地震が発生するとされています。このようなプレートの動きとひずみの蓄積・解放が繰り返されるため、南海トラフ地震も繰り返し発生します。※2
※1 気象庁「南海トラフ地震について」
※2 気象庁「南海トラフ地震のメカニズム」
南海トラフ地震が発生した場合、静岡県東部でも地震による強い揺れだけでなく、立地によってさまざまな被害が想定されます。
静岡県では、南海トラフ巨大地震をはじめとする大規模な地震や津波に備えるため、「第4次地震被害想定」を公表しており、複数のケースを設定し強い揺れによる建物被害や液状化、山・崖崩れ、津波による浸水、火災など、地域ごとに想定される被害を確認できます。※3
静岡県東部の主な市町村について、南海トラフ巨大地震で想定される震度と、津波による浸水が予想される地域の有無を見ると、以下のようになります。※3・4
| 想定される主な震度 | 津波浸水の想定 | |
| 沼津市 | 震度6強・6弱・5強 | あり |
| 長泉町 | 震度6弱・5強 | なし |
| 三島市 | 震度6弱・5強 | なし |
| 清水町 | 震度6弱・5強 | なし |
| 裾野市 | 震度6弱・5強 | なし |
| 御殿場市 | 震度6弱・5強 | なし |
※同じ市町の中でも、場所や地盤によって想定される揺れの大きさは異なります。候補地の詳しい想定は、各市町が公開しているハザードマップや地震防災マップで確認できます。
これから家を建てる場合は、建物の耐震性だけを考えるのではなく、「どのような土地を選ぶか」という視点から地震への備えを考えることも重要です。
また、災害時にも安心して暮らせる家にするためには、新築時からできる備えについて考えておくことも大切です。具体的な備えについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶【災害時も安心して暮らせる家】新築時に備えておくべきこととは?
※3 静岡県「第4次地震被害想定関連資料」
※4 静岡県「静岡県津波浸水想定」
静岡県東部で家づくりを進めていくなら、南海トラフ地震に備えて、まずは候補地の災害リスクを確認しておきましょう!

住みたいエリアを決めていく段階では、候補となる土地にどのような災害リスクがあるのか確認しておきましょう。
ハザードマップは、各自治体のホームページなどで公開されています。「住みたい地域名+ハザードマップ」などで検索すると、風水害・土砂災害・地震など、候補地の自然災害リスクを確認できます。
また、国土交通省の「重ねるハザードマップ」を使うと、洪水・土砂災害・津波などのリスクを1つの地図に重ねて確認することもできます。造成地の場合は、土砂災害警戒区域に入っていないか、大規模な盛土の上に造成された土地ではないかもあわせて確認しておきましょう。

液状化とは、地震の揺れによって地盤が一時的に液体のような状態になり、建物の沈下や傾きなどにつながる現象です。
ハザードマップ以外にも、静岡県が公開している「静岡県GIS」を活用するのもおすすめです。静岡県GISでは、南海トラフ地震を想定した液状化や、津波浸水など、さまざまな災害に関する情報を地図上で重ねて確認することもできます。※5
※5 静岡県「静岡県統合基盤地理情報システム(静岡県GIS)」
国土交通省などでは、(国土地盤情報検索サイト「KuniJiban」など)過去に行われた地盤調査の情報が公開されています。候補地の周辺にこうした情報があれば、土地の地盤の特徴を知るための参考資料として確認できます。
ただし、公開されている情報はあくまで周辺の地盤状況を知るための参考情報であって、実際に家を建築する土地の地盤の状態を判断できるものではありません。
家を建てる際には、住宅会社などがその土地の地盤を調査し、地盤が軟弱だったり、建物を支えるための強度が不足していたりする場合は、地盤改良など、地盤の状態に応じた対策を検討します。土地を決める前に、地盤改良が必要になった場合の費用の目安も住宅会社に聞いておくと安心です。
候補地探しや土地選び以外にも、南海トラフ地震に備えた家づくりでは、建物の構造や耐震性についても確認しておきましょう。
耐震等級とは、地震に対する建物の強さを示す基準で、1〜3の3段階に分けられています。数字が大きいほど耐震性が高く、耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の地震力に対して倒壊・崩壊しない程度の性能が求められる、最も高い等級です。
現在の建築基準法では、住宅に最低限必要な耐震性能が定められています。より高い耐震性を求める場合は、耐震等級3に対応しているか住宅会社に確認しましょう。

構造計算とは、地震や風などによって建物にかかる力を想定し、柱や梁などの構造部材がその力に耐えられるのかを確認するための計算です。
建築基準法では建物の規模や構造などに応じて、仕様規定や構造計算によって安全性を確認する方法が定められていますが、構造計算には複数の方法があり、すべての住宅会社で同じ方法の計算が行われているわけではありません。
同じ耐震等級3でも、どの方法で確かめたかによって、検討の細かさに差が出ることがあります。
そのため、住宅会社を選ぶ際には、構造計算を行っているかだけでなく、どのような方法で建物の構造の安全性を確かめているのかもチェックしておきましょう。
住宅には、木造軸組工法や2×4工法、鉄骨造などの構造・工法があります。地震への備えを考えるうえでは、こうした構造・工法が建物の耐震性にどのように関わるのかを知っておくことも大切です。
地震が起きると、建物にはさまざまな方向から大きな力がかかります。その力を建物全体で受け止めるためには、柱や梁などの部材だけでなく、それらをつなぐ接合部も重要なポイントになります。
住宅会社がどのような構造・工法を採用し、耐震性の高い家づくりを実現しているのかも確認しましょう。
住宅会社を選ぶ際には、耐震性能への取り組みや家づくりの考え方にも注目してみましょう。
静岡県東部で家を建てる際は、耐震等級3を標準仕様としているかどうかも確認しておきましょう。
標準仕様に含まれていれば、高い耐震性能をオプションとして追加するのではなく、基本的な仕様として家づくりを進めることができます。
一方、耐震等級3がオプションの場合は、標準仕様よりも高い耐震性能を求めるために、追加費用が必要になることがあります。耐震等級以外にも、標準仕様に含まれる内容や性能の水準は住宅会社によって異なるため、しっかり確認するようにしましょう。
南海トラフ地震に備えた家づくりでは、地震が起きたときに倒壊しないことだけでなく、建物の損傷をどの程度に抑えられるのかという視点も重要です。
大きな地震では、建物が倒壊しなかったとしても、柱や壁などに損傷が生じたり、設備や内外装の修繕が必要になる可能性があります。また、損傷が大きくなれば、修繕費用が増えるだけでなく、損傷の大きさによっては、修繕が終わるまで一時的に住まいを離れなければならないケースも考えられます。
2016年の熊本地震では、同一観測点で震度7の揺れが2回観測され、木造住宅を中心に倒壊などの建築物被害が発生しました。一方で、同じ報告書では、耐震等級3の木造住宅は大きな損傷がほとんど見られなかったとされています。※6
また、2024年1月の能登半島地震でも、最大震度7の地震の後に、震度5強以上の地震が複数回観測されています。※7
南海トラフでも、1854年に安政東海地震が発生した約32時間後に安政南海地震が発生するなど、時間差で大規模な地震が発生した過去があります。
南海トラフ地震への備えを考える際には、一度の大きな揺れだけでなく、その後に続く揺れや、時間差で発生する地震の可能性も考えておく必要があります。そのため、住宅会社を選ぶ際には、耐震性はもちろん、地震による建物への損傷を抑え、地震後も住み続けられる家づくりを行っているかという視点も重要です。
※6 国土交通省「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会 報告書 概要」
※7 気象庁「令和6年能登半島地震」について(第9報)

南海トラフ地震への備えを考えた家づくりでは、建物の耐震性だけでなく、土地の災害リスクや地盤、地震後の暮らしまで考えておくことが大切です。静岡県東部で家を建てる際は、ハザードマップや液状化のリスクを確認するとともに、耐震等級や構造計算、構造・工法などについても住宅会社に確認しましょう。
土地と建物の両方から地震への備えを考え、地震が起きた後もできるだけ安心して暮らせる家を目指すことが、南海トラフ地震に備えた家づくりにつながります。
「南海トラフ地震に備えた家づくりをしたい」
「耐震等級や構造について詳しく知りたい」
「土地の災害リスクも含めて相談したい」
そんな方は、ぜひ渡辺建設へご相談ください。
渡辺建設では、耐震等級3が標準仕様です。高い耐震性や設計の自由度、長期保証など、長く安心して暮らしていただけるさまざまな特長を備えたテクノストラクチャー工法を採用し、地震による大きな揺れにも備えた快適な住まいをご提案しています。テクノストラクチャー工法では、1棟ごとに構造計算を行い、建物の安全性を確かめています。
また、土地探しの段階からご相談いただけるため、候補地の条件や災害リスクなども踏まえながら、ご家族に合った家づくりを一緒に考えていきます。